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DDR3 メモリモジュールのランクとは? ②

前回の記事でDIMMのランクというものが何かと言う事が大体解っていただけたと思う。
イメージとして・・(自己満足)滝汗

さて、Corei7の話に戻すと、Intel側の説明だとSandy Bridge-Eの4チャンネルメモリコントローラーは基本的に1ch当たり1枚のDIMMしかサポートしないという事だ。

ファイル 95-1.jpg

インテル側も当然「2Rx8の8GB/DIMMが発売されるのを前提での話」をしていると言う解釈が出来るので、記事に書かれているのは「動作保証は1Rx8が2枚/ch、もしくは2Rx8が1枚/ch」と言う事なのだろう。

Registered DIMM(ECC対応)なら十分可能なのだろうが、ランク数の多いUnbuffered DIMMではメモリコントローラーに対しての電気的負荷も大きく、DDR3/4chの高速なメモリタイミングの整合性を取るのは大変な事だ。

AsusuのIntel X79系のM/Bはその難題ををボードの設計でクリアしたと言える。
信号ラインの最適化、ノイズ対策、デジタル電源の採用などなど、「これで動かない訳がない!」という程の多くの対策を施している。

CPUソケットを挟んで完全左右対称というのも信号ラインの長さを揃えタイミングを取りやすくする一つの手段だということが分かると思う。

但し、2Rx8 8GB DIMM 8枚装着の64GB動作はIntel側が動作保証しないメモリ構成だという事実は間違いないので、メモリモジュールを製造するメーカーも、かなりの高品質が要求される事になるのは必至である。

購入予定のユーザーは、必ず装着予定のマザーボードで動作確認の取れている2Rモジュールを、出来れば同じロットのものを購入して欲しい。
もしくは必ずショップの相性保証付のモジュールを購入する事をお勧めする。

そうそう、メモリの話ばかりだったが、Windows7のバージョンにも注意して欲しい。
まさか知らない方はいないと思うが、Home Premiumは64bitバージョンでも物理メモリは16GBが上限になる。
Professional 、Enterprise 又は Ultimateでないと16GB超えメモリ容量の恩恵は受けられないので注意しよう。!

DDR3 メモリモジュールのランクとは? ①

今回はちょっと毛色の違う、最近気になっている事を書いてみようと思う。
各マザーボードベンダーから次期「IvyBridge」アーキテクチャ対応のIntel 7シリーズチップセットを搭載した製品が次々とリリースされるようになった。

一方で、新しいモノ好きでベンチマークの大好きな方々にとって、現行のSandy Bridge-E/4チャンネルメモリアクセス対応のIntel Corei7/3000番シリーズのCPUは価格は別として使ってみたい一品(逸品?)であろう。

特に気になるマザーボードはAsusから発売されているメモリスロットが8本搭載されているP9X79というモデルだ。(このモデルだけではなく、他メーカーにも同様のモデルはある)

ファイル 94-1.jpg

CPUソケットを挟んで完全左右対称に4本づつスロット(ソケット)が並んでいる。そしてASUS側では最大64GBのメモリ搭載が可能と保証している。
ここで問題になるのがDDR3/DIMMモジュールの取り付けパターンであり、メモリモジュールの「ランク」という規格である。

ところで、DIMMの「ランク」とは何なのだろうか・・

あまり「これだ」という解りやすいサイトが見当たらないので、あくまで個人的な解釈で解りやすく説明してみたいと思う。
(解り難くても突っ込みは入れないでくだされ~)うぇーん

まず、「ランク」の事を一般的に理解しやすい「片面/両面実装モジュール」と言う事と同義の様に表現する方がいるが、それはある意味間違いだと思うし、「ランク」を「バンク」と考える事もバンクはDRAMチップ内のセル構成グループの単位で使われたりする為、多少誤解を与える表現だろう。

DIMM(Dual Inline Memory Module)は基本的に64bitのバス幅を持ち、CPUのIMC(メモリコントローラー)やチップセットのMCHに組み込まれたメモリコントローラーはメモリモジュールと直接64bit単位でデータの受け渡しを行う。(アンバッファの場合)

1枚のDIMMの表面(表裏関係無く)には、その64bitの単位を構成するSDRAM(同期型DRAMチップ)の集まり(グループ)が有り、グループが1つ組み込まれたものをシングルランク(1R)モジュールと言い、64bitのグループが2つ組み込まれたものをデュアルランク(2R)モジュールと言う。(チャンネルでは無いので誤解しないように。)

その他にも4つのグループが組み込まれたクアッドランク(4R)モジュールという規格がDDR2 DIMMにはあるが、サーバー用途のECCモジュールに限られる。DDR3規格では現在のところ未定義のようだ。

そして、このグループ(Rank)のチップ構成を決めるのが、各DRAMチップの密度(容量)と各チップから出ている信号線の本数(チップのデータ幅)の相関関係になる。

現在のメインストリームでは、DRAMチップの密度は1Gb(ギガビット)または、2Gbの物が殆どで、バイト換算では各128MB(メガバイト)または256MBの容量のDRAMチップがモジュール上に実装されている。
240PinDIMMの場合、規格上は8Gb(1GB)チップまで開発される予定であり、現在4Gb(512MB)チップは8GBモジュールとして、すでに販売されている。

各DRAMチップからはDDR3の規格上、現時点では8本(x8)又は16本(x16)の信号線が出る事になっていて、各信号線は1bitのデータ幅出力で1チップで合計8bit又は16bitのデータ幅を持つDRAMがある。(DDR2の規格ではDRAMの容量によりx4のチップがある)

以上の事からDDR3アンバッファードDIMM(いわゆる一般のメモリモジュール)で8bitシグナルラインDRAMが使われているDIMMは、64bit÷8bit= 8個のDRAMチップでシングルランク(1R)のグループが形成されている訳だ。

皆さんも手持ちで使っていないDDR3メモリモジュールがあれば見て欲しい。
ラベルのモジュール規格の部分に「1Rx8」とか「2Rx8」という表記がされている物があると思う。

ファイル 94-2.jpg

1Rx8モジュールの場合、「これはデータ幅8bit(8本の信号線を持った)のDRAMチップを使って1R(ランク/64bit)を形成しているモジュールです」という事になる。

現在のチップ密度とデータ幅から考えると1Rや2Rは「片面/両面」の表記や、「1バンク/2バンク」表記と完全に違っているとは言えない所があるが、正確な表現ではないという事を今後の為に理解しておいた方が良いのではないだろうか・・。

この事がいわゆる「メモリの相性問題」だと勘違いしているユーザーがネットの掲示板を見ていても、とても多い様な気がする。?

長くなってしまったので、続きは次回に・・・汗

ECS GF7050VT-M5 MCP73V再リフロー

NVIDIA GeForce7050 + nForce630i(MCP73V)を採用したインテルプラットフォームLGA775/65nm/45nmCPU対応のM/B。

http://www.ecs.com.tw/ECSWebSite/Product/Product_Detail.aspx?DetailID=858&CategoryID=1&MenuID=16&LanID=9

チップセットはシングルチップだ。起動しないということで持ち込まれた。
電源ランプは点灯しファンは回るが、モニターに信号が出力されず何も表示されない。

持ち込まれた状態では、明らかにCPUの熱暴走が起きているはず。
純正ヒートシンクが誇りで超目詰りしていた。これが過熱の原因に間違いはない。

清掃後に電源ユニット・CPU・メモリモジュールの検査をしたが全く問題無し。
目視でもコンデンサーは正常(最初からSANYO製の電解コンデンサが使われていた)MOS-FETなども焼けた形跡はなかった。

残るはMCP73V・・年代的にNVIDIAチップは怪しいなあ・・。
という事で、全てバラしチップセットのヒートシンクを外して再リフローをする事にした。
どうせ起動しないのでやってみる価値はある。
ノートPCや単体ビデオカードのGPU/GeForce6000~8000番台はかなりの確率で再リフローをすると復活するがGeForceチップセットはどうであろうか?

ファイル 70-1.jpg ファイル 70-2.jpg

作業後に、仮組みで電源投入。起動させてみる。

ファイル 70-3.jpg

結果は成功。無事にBIOSが表示された。(フラッシュが写り込んですみません)
上位チップにGeForce7100や7150があるが、この7050を含め同じ様な不具合を起こしているM/Bがかなりあるのではないだろうか・・?

ファイル 70-4.jpg

最後にすべて元に戻し、OSの起動を確認して終了。

でもあまり人気のあるチップセットでは無い?ようなので、修理も少ないのかな・・
っていうか、個人的にこのチップセットはAMDプラットフォームしか無いと思っていたので、Intelプラットフォームでこのチップセットがあるのを知らず意外だった。(^_^;)

AMD A6-3650+A75M-HVS ブルースクリーン

AMDから最近発売になったグラフィックスコアを統合したデスクトップ向けAPUのA6-3650を使って新しいPCを組む機会があったのでレポート。

ファイル 67-1.jpg ファイル 67-2.jpg

使ったM/BはAsRock製のA75M-HVSでとにかくコストを抑えた。パーツは以下の通り。

CASE / IN WIN IW-EM002/WOPS
POWER UNIT / KEIAN KT520RS
HDD / WESTERN DIGITAL WD5000AAKX-R
DVD Drive / LITEON IHAS524-T27
Mother Board / ASROCK A75M-HVS
CPU / AMD APU A6-3650
Memory / CFD W3U1333Q-2G

原価3万円+α程度で4コアCPUを使った本体が組める。良い時代になったものですね。
まさに修理屋泣かせです(^_^;)
電源付きの格安ケースなどを使えば、もう少し安くなるので3万円以下でも組むことは出来ると思う。

ファイル 67-3.jpg ファイル 67-4.jpg

BIOSは話題のUEFI対応のモノ。グラフィカルでマウスも使える。
でも所詮は「BIOS」で設定方法は全く同じ。マウスを使うとかえってまどろっこしいし、時間合わせなど分かりにくい所もある。
レトロな人間には必要無いインターフェイスだなあ・・・。

今回、OSはWindows7でなくVistaのUltimate/64bit版をインストールした。
エラーも無くインストールできるだろう・・と思ったら、OSはSP2まで問題なくインストールできたがドライバーのインストールで引っかかってBSOD死のブルースクリーン。

ファイル 67-5.jpg

でも、原因はすぐわかった。
M/Bに添付されているドライバーCDから自動で全てのドライバーをインストールさせると、AHCIドライバーのインストール後(Microsoftのドライバーと入れ替わった後)に再起動がかかるが、1度の再起動ではOS側がまだドライブを正常に使用できる状態でないのにもかかわらず、インストールプログラムが他のドライバーの自動インストールを続けようとする為にブルースクリーンになる。
本来はドライブ認識後にもう一度再起動しないとダメなはず。Vista固有の問題なのかもしれないが・・・。

解決策は、個別にドライバーをインストールすればよい。もしくはOSインストール時に、あらかじめAMD製のドライバーを読み込ませてしまえば良い。(XPのF6と同じ)
横着は厳禁なのです。

Prime Galleria JD 起動しない

ドスパラ製BTOモデルの電源ユニット/ビデオボード/ケースを交換・載せ換えし起動した所、煙が出たので慌てて作業を中断。その状態で持ち込まれた。
M/BはAsus製P5KPL-VM、CPUはCore2Duo/E8400を搭載しているモデル。

ファイル 58-1.jpg

当初、CPUが焼損したのではないか?と言うお客様からの情報でお預かりしたが、よほどの障害がない限りCPUが焼損する事は有り得ない。その前に保護回路が働きシステムがシャットダウンするはずである。

起動しないのは確実で煙が出たと言う事で、どこかの回路が短絡している可能性が大きく、とりあえず全てのパーツをバラしてみた。

すると・・M/Bの固定ビスが1か所無い・・というか止められていない。
丁度サウス(ICH7)の下の部分の固定ビスだ。
「もしや」と思いM/Bを外すと、M/B固定用真鍮スペーサーの位置が違う.・・ケース側の取り付けが一つズレていてM/Bと接触してしまっている・・原因は取り付けミスによるサウスブリッジの焼損だった。

ファイル 58-2.jpg ファイル 58-3.jpg

ちょっとした注意不足によるミスだが、昔のAT/BabyAT規格の時は明確な取り付け基準/パーツレイアウトが無かった為、一番注意しなければならない所だった。
皆さんも「うっかり」に気を付けましょう。代償は大きいです。(^_^;)