「よくクラッシュする」と評判が良いとは言い難いBUFFALO製NAS / LinkStationのモデル LS-WV2.0TL/R1
そして、これまたよく起こる不具合。ファームがEMモード(復旧モード)になり、起動せずファームアップデートもエラーになりどうしようもないという案件。
いつも不思議に思うが、何故デフォルトのRAIDアレイがRAID0モードなのか理解できない。2TBの容量を売りにしたいのか・・まあお得感があるからかもしれないが・・そのかわり説明書の至る所に「ハードディスクが破損した場合、データは復旧することはできません」と、誇らしげに書いてある。
今回のトラブルはプライマリー側のHDDがセクタークラッシュを起こしているのが原因だった。オリジナルはHGSTのHDS721010CLA332が組み込まれている。
セクター修復後に仮想環境で仮想RAID0を組み、とりあえずデータは無事吸い出せた。このオリジナルHGSTのドライブで再度ファーム書き換えをしてみるが、2度ほど失敗。最終段階で「LinkStationの応答がありません」と異常終了してしまう。
どうやら元々の使用環境が法人さんの為、固定IPでクラスBのNWアドレスを24ビットのサブネットで分割して使用している事がうまく通信ができない原因のようだ。
アップデートの環境をP2P(ピアツーピア)に変更し、端末側IPアドレスの第4オクテットを151に変更してアップデートをすると無事終了。(LinkStation側はDHCPサーバーが無い環境だと、強制的に固定IPでxxx.xxx.xxx.150に設定されるようだ。IPアドレスが決定できない時、リンクローカルアドレスでも169.254.xxx.150/16になっていたので。)
以上で復旧作業は終了だが、セクタークラッシュしたHDDを再利用するのはリスクが大きく、2台ともHDDを交換してRAID1モードに変更することになった。
そこで、前から興味のあったNAS向けに開発されたWD REDシリーズと交換してみた。
使ったのは1TBモデルのWD10EFRXが2台(2台共に交換)、作業自体は各HDDのクローンを作りRAIDモードを変更するだけである。
ただし構成変更後の構成チェック作業が軽く6時間以上(8時間ぐらいか?)は必要。
書き換えプログラムからファームイメージを取り出しTFTPDなどのサーバープログラムを使ってファームを書き込みHDDを交換する方法もあるので、お好きな方法でどうぞ。
WesternDigitalサイトの互換性リストにはBUFFALO製のNASは全く掲載されていないが、今回使用出来る事が確認できた。
REDシリーズはAFT採用のHDDなので使えるかどうか心配だったが、特に問題は無いようで、この後ファームを1.62へアップしたが、その時も問題は起こらなかった。
このWD RED、とても静かなHDDで快適です。一般的なSSDを起動ドライブとしたデスクトップPCのデータ用ディスクとして使っても良いかもしれない。
そうそう、このオリジナルで組み込まれているHGSTのHDDって酷くないですか?
異常に振動して動作音が大きいのはクラッシュした原因?個体差だろうか・・。