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NEC PC-LL750HG 動作が遅い

2007年発売のVista搭載ノートPC。チップセットはRadeon Xpress1250を使っている。
Vistaが発表・発売されて直ぐに販売された各メーカー製PCは、殆どのモデルがメモリを1GBしか積んでいなかった。

今だから分かるが1GBのメモリでVistaが快適に動くわけがない。
で、不満を持った人は後から1GBを追加して倍の2GBにする。それでも遅い・・・。
結果Vistaはリソース食いの駄作OSというレッテルを貼られてしまった訳だ。
このLL750HもそんなPC(遅くて動かない)の代表的な1台である。

http://121ware.com/product/pc/0701/lavie/lvla/spec/index02.html

CPUはCeleron420/1.6GHzのままで、メモリは1GBから2GBへと増設されている。
NECの仕様によると、このモデルの最大メモリ容量は2.5GBと公表されている・・これを信じている方も多いと思うが、実はそんな事はないのです。
(実際、Xpress1250自体はチップセット側で最大16GBのメモリまで対応している)

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0830/ati.htm

何故かというと発売当時は2GBモジュールは市場に流通していなかっただけである。
たぶん・・・(^_^;)

ファイル 68-1.jpg ファイル 68-2.jpg

そこでトータルのメモリを3.5GBに増設してみた。
オンボードで搭載されている512MBは外す事は出来ないので、スロットに取り付けられている標準の512MBモジュールを外し、PC2-5300の2GBモジュールと交換した。増設されていた1GBモジュールはそのまま使っている。
インストールされているVistaは32BitのOSなので、これ以上のメモリ増設は意味が無い。

増設後はかなりレスポンスが違う。2GBと3.5GBの差は大きい。
VRAMでメインメモリから128MB~320MBまで動的に使われてしまうので尚さら体感できる。この上限320MBという仕様も2.5GBの最大メモリ容量に対しての基準のようで、3.5GB搭載だとBIOSからは約512MBがVRAMとして割り当てられているようだ。

CPUは交換する依頼がなかったが、余っていたCeleron430/1.73GHzがあったのでサービスで交換した。気持ちアップ(;・∀・)
CPUのエクスペリエンス・インデックスが3.4 → 3.6へと上がる。ちなみにメモリのインデックスは3.9(2GB搭載時)→ 4.4へと0.5上がった。

ファイル 68-3.gif ファイル 68-4.jpg

最後に、このPCの隠れ仕様?なんと2台目のHDDが増設できる。
ノートにしては大きな筐体なので何かあると思ったが、かなり驚きです。
おそらく上位機種でTV番組が録画できるモデル向けにHDD増設ベイがあるのだろうが、シリーズで共通の筐体を使っているからなのだろう。

このモデルではメインドライブが100GBしか無いのでHDD増設はすごく意味がある。
とりあえず、FUJITSU製SATA-HDDを取り付け、HDD1のDドライブ領域を増設したHDD2へ移し、物理的にパーティションを分ける事にした。
ただし増設用HDD取り付け用のステーは付属していないので、ネットで探すか自作する必要がある。今回はあるモノを使い自作した。わかるかな?

結果、HDD1のDドライブに割当たっていた領域分拡張できるので標準のCドライブ容量約46GBを約79GBまで33GBほど拡張する事が出来た。(残りはDtoD領域)
同時に仮想メモリ領域もCドライブからDドライブへと移す。物理的に違うHDDなのでCドライブへのアクセス負荷も減り、速くなる。

ファイル 68-5.jpg

余談だが、この機種はFSBが533MHzで固定されているようなのでデュアルコアCPUを載せようと思ったらT5300が限界である。FSB667MHzのモデルは動作しない。
(たぶん・・自己責任でお願いしますね)

あと、LL850HJのBIOS(526A1000)も入れてみたが難なくアップデート出来た。
ただ、FSBが固定されているのでアップデートのメリットは無し・・(;・∀・)

AMD A6-3650+A75M-HVS ブルースクリーン

AMDから最近発売になったグラフィックスコアを統合したデスクトップ向けAPUのA6-3650を使って新しいPCを組む機会があったのでレポート。

ファイル 67-1.jpg ファイル 67-2.jpg

使ったM/BはAsRock製のA75M-HVSでとにかくコストを抑えた。パーツは以下の通り。

CASE / IN WIN IW-EM002/WOPS
POWER UNIT / KEIAN KT520RS
HDD / WESTERN DIGITAL WD5000AAKX-R
DVD Drive / LITEON IHAS524-T27
Mother Board / ASROCK A75M-HVS
CPU / AMD APU A6-3650
Memory / CFD W3U1333Q-2G

原価3万円+α程度で4コアCPUを使った本体が組める。良い時代になったものですね。
まさに修理屋泣かせです(^_^;)
電源付きの格安ケースなどを使えば、もう少し安くなるので3万円以下でも組むことは出来ると思う。

ファイル 67-3.jpg ファイル 67-4.jpg

BIOSは話題のUEFI対応のモノ。グラフィカルでマウスも使える。
でも所詮は「BIOS」で設定方法は全く同じ。マウスを使うとかえってまどろっこしいし、時間合わせなど分かりにくい所もある。
レトロな人間には必要無いインターフェイスだなあ・・・。

今回、OSはWindows7でなくVistaのUltimate/64bit版をインストールした。
エラーも無くインストールできるだろう・・と思ったら、OSはSP2まで問題なくインストールできたがドライバーのインストールで引っかかってBSOD死のブルースクリーン。

ファイル 67-5.jpg

でも、原因はすぐわかった。
M/Bに添付されているドライバーCDから自動で全てのドライバーをインストールさせると、AHCIドライバーのインストール後(Microsoftのドライバーと入れ替わった後)に再起動がかかるが、1度の再起動ではOS側がまだドライブを正常に使用できる状態でないのにもかかわらず、インストールプログラムが他のドライバーの自動インストールを続けようとする為にブルースクリーンになる。
本来はドライブ認識後にもう一度再起動しないとダメなはず。Vista固有の問題なのかもしれないが・・・。

解決策は、個別にドライバーをインストールすればよい。もしくはOSインストール時に、あらかじめAMD製のドライバーを読み込ませてしまえば良い。(XPのF6と同じ)
横着は厳禁なのです。

DELL XPS M1530 起動しない

nVIDIAのGPUが熱で半田割れを起こしてM/Bから剥離し、起動しなくなるという典型的な不具合。今回は電源を入れても薄い白縦線だけ入り何も表示しない状態。

ファイル 66-1.jpg

とりあえず本体を分解してM/Bを取り出す。CPUの下にIntelの965MCHその横にnVIDIAの8400MGPUチップが並ぶ(右側の写真)

ファイル 66-2.jpg ファイル 66-3.jpg

夏場にはやりたくない?がしょうがない。再リフロー作業を行う。

ファイル 66-4.jpg ファイル 66-5.jpg

動作確認は、仮組みした状態で電源を入れてみる。
何故かMediaDirectの画面?が立ち上がったが、その後再起動がかかり通常のBIOSのエラー画面が表示され、GPUが復活したのを確認出来た。

DELLではXPSシリーズだけでなくVostroシリーズなどでもこの修理は多い。
BGAパッケージが熱で反るのだろうか・・チップの外周部分で半田の剥離が起こるらしい・・

現在のnVIDIA製GPUチップ搭載ボードはバラして見るとチップの4隅を耐熱シリコン(エポキシ系の接着剤かも・・)で固めて角が浮かないようにM/Bに接着している様だ。
これって決して根本的な解決ではないと思うが・・(^_^;)

作業後の注意としては、OSが起動出来たら必ず直ぐに最新BIOSにアップデートする事。
でないと、またGPUが異常過熱して同じ事が起こる可能性がある。

SONY VAIO PCV-HX50B 再起動を繰り返す

同シリーズを以前にも修理したが、やはり設計上の問題ありの個体なのかもしれない。まあ、ソニータイマーにしては発動が遅い方かな・・?
基本的にかなり熱に弱いので、埃によるヒートシンク目詰まり・ファンの汚れなどに気を使わなければいけない。
この季節、エアフローの悪いスリムケース全般に言えることだが・・・・

原因は電解コンデンサーの容量抜け+ノースブリッジのヒートシンク脱落(固定用のピン外れ)による熱暴走だが、今回はウィルス感染もしていてMBRが書き換えられてしまっていた。これもPCが再起動して正常に起動しない原因の一つかもしれない。

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ノースブリッジのBGAチップもかなり過熱していた様なので、場合によっては再リフローしないと起動しないかな・・と思ったが今回は大丈夫だった。
コンデンサは820uF/6.3Vが全滅でメモリ周りも含め、合計9本張替。ヒートシンク固定ピンも再取付。ウィルスは駆除用PCで駆除後MBRを書き戻す。
その他にも必要なフォルダに隠し属性を付けられたり、変なレジストリエントリーがされていたので、レジストリ修復も手作業で行った。

ファイル 65-3.jpg

ここ最近ウィルス感染の修理が多く、その内の殆どのPCに「光プレミアム/ネクスト」のセキュリティ対策ツール(ウィルスバスター)がインストールされているのだが、何故か全く動作していない。

「念力」や「トリプル茶柱」ではウィルスは駆除できないのかな?・・(^_^;)

Lenovo G475 インプレッション

2か月ほど前にLenovoから発売されたAMD初の統合プロセッサFusionAPU・E-350を搭載した14インチLED液晶モバイルノート。

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1ダイの中にデュアルCPUコア/GPUコア/ノースブリッジの3機能を統合したもので、サウスブリッジに相当するA50Mコントローラーハブと組合わせて使われる。
VAIOからの買い替えでお客様から環境移行依頼を受けたので触ったインプレッションを少々。スペックは下記リンクの通り。

http://www.pcworkman.com/pdf/g475.pdf

まず価格にびっくり。
5月末時点で3万円台前半で購入できる。スペックから考えて数年前では考えられない価格だ。コスパは高いと言わざるを得ない。

メモリ容量は2GB足して合計4GBに容量アップした。増設後はそこそこ不満の無い速度で動作するが、2GBのままだと、けっこう「もっさり」している感じが強い。

内蔵メモリコントローラーはデュアルでなくシングルチャンネルなので、既存の2GBモジュールとの相性はシビアにならなくて良い。なおビデオメモリで300MB強取られるので、予算に余裕のある人は最初から4GBモジュールを増設してもOK。

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CPUは1.6GHzのデュアル動作でエクスペリエンス・インデックスは3.8。
もう少し速いクロックが欲しい気もするが、CPU動作をモニターしてみると両コアが100%で動作し続ける事は普通に使っている場合ほとんど無いので十分なのだろう。

特筆するのはモバイルノートPCとしてのGPUの描画性能の高さ。
DirectX11に対応しているRadeonHD6310/GPUなので、そこそこゲームも出来るだろうし、普通に使って不満が出る事は無いのではないだろうか・・。

ファイル 64-3.jpg

発熱もかなり少なく、使い続けてもPC自体がほとんど熱を持たないのも評価できる。
ただしCPUファンが回りっぱなしなので排気音が気になる人も多少居るかもしれない。
これは後々のBIOSのアップデートで変更になる可能性がある。

4GBメモリでも少し動作が「もたつく」感じがするのはCPUの処理速度の問題では無く、HDD自体のアクセス速度の問題だろう。
現状はHGST製の250GB/5400rpmのHDDが搭載されAHCIモードで動作している。

A50MのSATAコントローラーはSATA3.0(6Gbps)規格対応なのでもったいない気がする。
厳密にはBIOS側の対応が必要かもしれないが、SSDに載せ替えれば現状でも処理が速くなり不満が無くなるはず。

とにかくAMD初の統合プロセッサはかなり完成度が高いと思う。
某メーカー製ノートPCのように描画性能を上げるためにnVIDIAのGPUチップを無理に積んで熱くて壊れやすいノートPCよりはシンプルで格段に良い・・というのが個人的結論。

でも、よく考えたらAndroidスマートフォンより安い・・
ノートPCも2年ごとに買い替える時代になったわけですね。