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記事一覧

TX66 液晶交換 / L410 c000021a エラー

2件まとめて、スナップ写真の整理的投稿です。滝汗

< Acer Veriton L410 c000021aエラー >

ファイル 100-1.jpg

c000021aでググると、山ほどヒットする代表的なブルースクリーンエラー。
今回はAMDプラットホーム超小型デスクトップAcer Veriton L410で起きたトラブル。

特定の機種に限られるわけでなく良く起こるエラーのひとつで、大体がHDDの物理的故障などで起こる事が多いが、論理エラーの場合もある。
ただ、今回は診断の結果、チップセットのHDDコントローラー不具合の可能性が強く、お客様が某販売店の延長保証に加入していたという事も有り、メーカー修理に出す事になった。診断のみの作業で終了。

< Dynabook TX/66H 液晶割れ破損 交換 >

ファイル 100-2.jpg ファイル 100-3.jpg

この液晶はAcerなど他のPCメーカーでも使われている液晶パネルだが、同じ30ピンコネクターでも各メーカーにより微妙に配列が違うようだ。
パネル型式の最後の3桁(メーカーリビジョン)に注意しないと正常に動作しない。

TX66シリーズはネット上でも話題になっている電源不具合の多い機種だが、原因はCPUソケットの裏に付いているNECトーキン製プロードライザーというデカップリングデバイス(コンデンサー)の劣化らしい。

パーツも需要が多いらしく品薄で、結構高値で取引されているみたいだ。
リフローで表面実装されているので、これは交換が厄介だなあ・・

Antec Aria AR300 電源ユニット修理

Antec製キューブ型MicroATXケース「Aria」に付いている300W出力の電源ユニット。モデル番号はAR300。
CPUファンに当たる部分がカットされている特殊形状で、通常規格の電源では置き換えが出来ないという理由で修理する事になった。
電源ボタンを押しても無反応の状態。

ファイル 89-1.jpg

特殊法人さんが光学機器メーカーから購入した特注PCらしく、解析ソフト等がインストールされ、検査機器接続用のシリアルボードなども増設されている。
MBは珍しいIntel製D101GGCでCPUはPen4の630(530かな?)だ。
うーん。どっちにしても厳しそう。ドクロ

分解してみると、酷いもんだ。
ツェナーダイオードは焼損し、チップ抵抗も飛んでいる・・汗
おまけにランドが浮いて剥がれてる・・うぇーん

ファイル 89-2.jpg ファイル 89-3.jpg

その他にも、5VSBの平滑コンデンサーを始め、周辺部の電解コンデンサーも全滅で交換。
幸いなことに剥がれたランドは浮いていただけで、まだパターンに繋がっている状態。1層基板なので何とか修復が出来た。

ファイル 89-4.jpg

交換したのは下記のパーツ。
焼損したチップ抵抗は余裕のあるモノに変更した。
(手持ちが1Wのものしか無かったので・・)

R29 / 5.6Ω 1206
ZD4 / 1N4746 18V 1W
EC4 / 100μF 50V
EC3 / 22μF 50V
EC6 EC7 / 1000μF 10V

交換後は問題無く起動、復活した。
各電圧は安定しているので問題ないと思われる。
どうやら、この電源はCWTのOEMのようだ。Antecで作っているものではないらしい。他のAntecの製品も自社でなくCWT製なのか?滝汗

ファイル 89-5.jpg

動作試験中の写真。ブルーのLEDイルミネーションがとても綺麗。
ケースもしっかりとアルミ製で作られていて、剛性がある。
かなり静かなPCが組める感じのケースだ。

Hitachi DK23EA-60 ヘッドクラッシュ

ヘッドが移動するカックン音がするだけで、ファイルシステム領域を読み込めない状態のHDD。
かなり厳しい物理障害だが、BIOSからは認識されているので何とかなるかも知れないと言う事でデータ復旧作業を受けさせて頂いた。

データを救い出せるチャンスは「1度限り」と思って間違いない状態。
ちなみにこのHDDは60GBの容量で、プラッタは40G×2枚/3ヘッドの構成になっている。

ファイル 88-1.jpg

データ復旧ソフトが$MFTを読みに行く瞬間にヘッドに「喝」を入れると、何とかアクセスするようになる。♪
このカツを入れるタイミングが重要なポイントなのです。汗

HDDデータ復旧作業中の動画です。

個人フォルダは全てデータ復旧が出来たのが不幸中の幸い。
ファイル名が取得できずに名前が文字化けしたファイルもあったが、データ自体は大丈夫だった。

シーク音を聞いて分かって頂けると思うが、この後このHDDは完全に逝ってしまいました。…

ECS 945GCT-M 電源が入らない

多くの中小PCメーカー(ショップブランドなど)で採用されていたECSのOEM版マザーボード。
当然ECSからも正規品として発売されていたが、今回の修理品はMouseComputer製のNJ-SL4432Bというノジマ電気向けBTOモデルで使われていたもの。

ファイル 87-1.jpg

これは正規品の画像。
電源を入れても無反応ということで修理に持ち込まれた。

パッと見てもチップセット/PCIバス周りのコンデンサーが2本膨らんでいたが、これが原因で無反応とは思えない・・?
バラしていくと、VRM出力側のコンデンサー(Toshin 4V/680μF)が4本下側から抜けている。
CPUクーラーの下に隠れているので外からは見えない。まして防爆弁パターンが無く下側から抜けて爆発してるので尚さら判らない。
これじゃあVRMコントローラーの保護回路が働いて無反応になるわけだ・汗

ファイル 87-2.jpg

出力側のコンデンサーはアルミ電解4V/680μFが4本と固体電解560μFが2本の変則的な構成。
おそらくコストと高さの制限(ヒートシンクに当たる)の為だと思うが・・。
ボード上には8Φ×2と6Φ×1の空パターンがあり設計上はここにも680μFが付く事になっているようだ。

ファイル 87-3.jpg

さて、コンデンサー交換・・と行きたかったが、困ったのは高さ制限。
ボード表面から10mmまでが限界かな・・。かと言ってこんなボード(失礼)に固体をつけるのもアホらしい。
っていうか、固体でも思ったような規格/サイズが無い。うぇーん

考えた挙句、Suncon6.3V/820μF×6を取り付け、コンデンサに当たる部分のヒートシンクを平ヤスリで削る方法を取った。

ファイル 87-4.jpg

中々の出来栄え。インテリでも、思った以上に大変な作業でした。
CPUはCore2/E4400なので削っても放熱に関しては全く問題ないと思う。

最近はTK製コンデンサーの不良交換が多いので、念のために入力側のコンデンサー(TK製16V/1800μF)もSuncon製に交換した。

ちなみにVRM(PWM)コントローラーはISL6312で4フェーズ対応。
ただ、1系統はPWM信号の出力だけでMOS-FETドライバーは別途必要みたい。
実質3フェーズで使うチップなのだろう。

ファイル 87-5.jpg

各フェーズのハイサイド/ローサイドはMOS-FET×2パラで構成されていて、各チップの負荷を下げているようだ。
面実装せず直立で付けられているのが安物という感じ・。蒼ざめ

Linkstation データ復旧・サルベージ

今や一般的に家庭でも手軽に使われているネットワークストレージ(NAS)デバイス。BuffaloのLinkStationシリーズはその最たるモデルだろう。
私も個人的に玄人志向の玄箱(KURO-BOX)とHD-LANシリーズを未だに使っている。

最近のモデルは知らないが、数年前のモデル(HD-LANシリーズなど)は電源部分がかなり熱くなり、それが原因で基板が損傷しNASにアクセス出来なくなったり、HDDがクラッシュしてしまうケースが多い。

ファイル 85-1.jpg

この写真の場合も、お世辞にも精密機器にとって良い環境で使われていたものではなく、土埃で排気ファンがダメになり加熱してクラッシュしてしまったもの。

元々の設計が良くない?様で、かなり熱が筐体内にこもってしまう。後々のトラブルを避けるためにも、この手の小型の外部ストレージデバイスは電源部分がACアダプターなどで本体とは別になっているタイプをオススメする。

データ復旧に関しては、HDDのPCB(基板)が生きていれば一般的にKnoppixなどにマウントしてファイルをコピーすれば良い。
ただし、日本語ファイル名が付いたファイルは文字化けしてしまいコピー出来ない場合もあるが、これもsamba.confを書き換えれば回避できる。

ファイル 85-2.jpg

最近ではWindowsにLinuxやMacのファイルシステムをマウントできるソフトウェアもあるので、一般的にはこちらのほうが簡単だろう。
今回はWindows上でxfsファイルシステムをマウントしてファイル復旧をした。日本語名ファイルも問題無く認識してコピーが可能。

もはや論理障害程度では修理屋は必要無いということでしょうか・びっくり