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hp s3120jp (GeForce 6150LE) 再リフロー

2007年末に発売されたhp製の超コンパクトな筐体のスリムPC。
M/BはAsusのOEMでM2NC51-ARというモデル。規格はメーカーサイトではmicroATXと記載されているが、どうやらminiITX規格のようだ。
hpは昔からASUSのOEMボードを使っていたが、本家サイトで正式にAsus製と明記しているのは珍しい。

http://www.pcworkman.com/pdf/m2nc51-ar.pdf

チップセットはGeForce6150LE / nForce430(MCP51)の2チップ構成になっている。

ファイル 71-1.jpg ファイル 71-2.jpg

症状はいつもの通り。電源は入ってファンは回るがモニターに信号が出力されず無反応で起動しないという状態。
まず間違いはない!という確信を元に(^_^;)再リフローをする。

ファイル 71-3.jpg ファイル 71-4.jpg

仮組みの状態で起動させてみると、無事BIOSが表示された。

ファイル 71-5.jpg

いつもなら検証用の電源を使って起動させてみるのだが、コネクタがATX電源の規格のものと違うため、今回はオリジナルの電源ユニットを使って起動させた。

この機種はCPUクーラーにサイドフローの効率のよさそうなモノが採用されているが、それよりもチップセットがかなり加熱する。
チップセットのヒートシンク温度を実測してみたが、アイドル状態でも60度を超える。

夏場では負荷をかけると軽く70度は超えそうな感じなので、この筐体はエアフローの良い設置場所を考えないと、かなり厳しいかもしれない。
s3000シリーズを使っている方は、くれぐれも注意してくださいね。

ECS GF7050VT-M5 MCP73V再リフロー

NVIDIA GeForce7050 + nForce630i(MCP73V)を採用したインテルプラットフォームLGA775/65nm/45nmCPU対応のM/B。

http://www.ecs.com.tw/ECSWebSite/Product/Product_Detail.aspx?DetailID=858&CategoryID=1&MenuID=16&LanID=9

チップセットはシングルチップだ。起動しないということで持ち込まれた。
電源ランプは点灯しファンは回るが、モニターに信号が出力されず何も表示されない。

持ち込まれた状態では、明らかにCPUの熱暴走が起きているはず。
純正ヒートシンクが誇りで超目詰りしていた。これが過熱の原因に間違いはない。

清掃後に電源ユニット・CPU・メモリモジュールの検査をしたが全く問題無し。
目視でもコンデンサーは正常(最初からSANYO製の電解コンデンサが使われていた)MOS-FETなども焼けた形跡はなかった。

残るはMCP73V・・年代的にNVIDIAチップは怪しいなあ・・。
という事で、全てバラしチップセットのヒートシンクを外して再リフローをする事にした。
どうせ起動しないのでやってみる価値はある。
ノートPCや単体ビデオカードのGPU/GeForce6000~8000番台はかなりの確率で再リフローをすると復活するがGeForceチップセットはどうであろうか?

ファイル 70-1.jpg ファイル 70-2.jpg

作業後に、仮組みで電源投入。起動させてみる。

ファイル 70-3.jpg

結果は成功。無事にBIOSが表示された。(フラッシュが写り込んですみません)
上位チップにGeForce7100や7150があるが、この7050を含め同じ様な不具合を起こしているM/Bがかなりあるのではないだろうか・・?

ファイル 70-4.jpg

最後にすべて元に戻し、OSの起動を確認して終了。

でもあまり人気のあるチップセットでは無い?ようなので、修理も少ないのかな・・
っていうか、個人的にこのチップセットはAMDプラットフォームしか無いと思っていたので、Intelプラットフォームでこのチップセットがあるのを知らず意外だった。(^_^;)

Dell Dimension2200 起動しない

起動しなくなっても当たり前。と言いたくなる2002年に発売されたインテルi810eチップセット搭載モデル。10年モノだ。
普通ならお買い替えを勧めるのだが、仕事でお使いになっていて直らないと困るという事で修理をお引き受けした。
動かしているのはDOSモードで動作するCADソフト。なるほどねぇという感じである。

症状はエラービープ音が6回鳴り、リヤパネルの診断LEDは黄色×2+緑×2が点灯して起動しない状態。
DELLの場合サーバー機PowerEdgeなどもそうだが、一見、診断LEDが付いていてエラー原因の切り分けの時に親切な気がする・・しかし、これが当てにならないケースが多い。

http://supportapj.dell.com/support/edocs/systems/dim2200/codes.htm

まず疑うのはメモリモジュール。
デルの場合M/Bエラーの診断表示でもメモリの交換で直るケースが多い。
だが今回は検証用のPC133/256MB(128Mbitチップ)モジュールと交換しても症状は変わらずNGだった。ノースブリッジがクラッシュした可能性もある。

M/Bを交換したほうが早い・・と思い。仕様を見ていて気がついた(当たり前か・・)
このモデルはBステップの810Eチップセットだったのです。
付いているCPUはTualatinコアのCeleron1.3GHz。

ファイル 69-1.jpg

何とか815EのBステップモデルGigabyte/GA-6IEMを探しだして交換。

http://www.gigabyte.com/products/product-page.aspx?pid=1379#sp

と思いきや、ビス穴の位置はmicroATXで同じだがボードの幅が合わない!デルのオリジナルボードより3cm程幅が足りないのである。
ボードがビス止めなら問題はないが、オリジナルはフロントパネルに付けられているステンレスの板バネがボードを後方に押し付ける圧力を利用して固定される様になっている。

うーん。どうするか・・。そこで、早速大好きな100円ショップへ行き何か使えるモノが無いかウロウロ探してみた。
ボードと板バネの間にスペーサー的にあるモノをかまして、圧力を得るようにした・・・。

ファイル 69-2.jpg

何かと言うとキッチングッズ「クッキーの焼き型」なのです。ウサギとクマがセットで100円。ステンレス製で厚さ・幅もバッチリ。
ウサギとクマ、どっちを使うか迷ったが(;´∀`)ウサギさんに決定。耳の部分がクマより長いので、ステンレス板バネが耳の間に収まり丁度よいテンションが得られる。
押し潰されるので太ったウサギ顔になるが、PCの為に我慢してもらおう(^_^;)

フロントパネルのSW/LEDはバラの配線コネクタを使い接続した。パワーSW/パワーLED/ハードディスクLEDの3系統のみでリセットSWは無い。
そして無事にボード交換は終わった。

ファイル 69-3.jpg ファイル 69-4.jpg

815Eでもチップセットドライバは、とりあえずそのままで大丈夫なので、ボードを替え他のデバイスを付けて電源を入れればエラーも出さずに無事起動する。
起動後に他のデバイスドライバを入れ替え終了。

それにしても512MBのメモリでもTualatinは速い。XP/SP3がなんのストレスもなく動いている。Pentium3ではなくCeleronなのに・・・。

最近NetBurst系のモタモタPC修理が多いので、尚さら「キビキビ感」を感じることが出来る。さすがP6だなあ、10年モノでもまだまだ使える。

NEC PC-LL750HG 動作が遅い

2007年発売のVista搭載ノートPC。チップセットはRadeon Xpress1250を使っている。
Vistaが発表・発売されて直ぐに販売された各メーカー製PCは、殆どのモデルがメモリを1GBしか積んでいなかった。

今だから分かるが1GBのメモリでVistaが快適に動くわけがない。
で、不満を持った人は後から1GBを追加して倍の2GBにする。それでも遅い・・・。
結果Vistaはリソース食いの駄作OSというレッテルを貼られてしまった訳だ。
このLL750HもそんなPC(遅くて動かない)の代表的な1台である。

http://121ware.com/product/pc/0701/lavie/lvla/spec/index02.html

CPUはCeleron420/1.6GHzのままで、メモリは1GBから2GBへと増設されている。
NECの仕様によると、このモデルの最大メモリ容量は2.5GBと公表されている・・これを信じている方も多いと思うが、実はそんな事はないのです。
(実際、Xpress1250自体はチップセット側で最大16GBのメモリまで対応している)

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0830/ati.htm

何故かというと発売当時は2GBモジュールは市場に流通していなかっただけである。
たぶん・・・(^_^;)

ファイル 68-1.jpg ファイル 68-2.jpg

そこでトータルのメモリを3.5GBに増設してみた。
オンボードで搭載されている512MBは外す事は出来ないので、スロットに取り付けられている標準の512MBモジュールを外し、PC2-5300の2GBモジュールと交換した。増設されていた1GBモジュールはそのまま使っている。
インストールされているVistaは32BitのOSなので、これ以上のメモリ増設は意味が無い。

増設後はかなりレスポンスが違う。2GBと3.5GBの差は大きい。
VRAMでメインメモリから128MB~320MBまで動的に使われてしまうので尚さら体感できる。この上限320MBという仕様も2.5GBの最大メモリ容量に対しての基準のようで、3.5GB搭載だとBIOSからは約512MBがVRAMとして割り当てられているようだ。

CPUは交換する依頼がなかったが、余っていたCeleron430/1.73GHzがあったのでサービスで交換した。気持ちアップ(;・∀・)
CPUのエクスペリエンス・インデックスが3.4 → 3.6へと上がる。ちなみにメモリのインデックスは3.9(2GB搭載時)→ 4.4へと0.5上がった。

ファイル 68-3.gif ファイル 68-4.jpg

最後に、このPCの隠れ仕様?なんと2台目のHDDが増設できる。
ノートにしては大きな筐体なので何かあると思ったが、かなり驚きです。
おそらく上位機種でTV番組が録画できるモデル向けにHDD増設ベイがあるのだろうが、シリーズで共通の筐体を使っているからなのだろう。

このモデルではメインドライブが100GBしか無いのでHDD増設はすごく意味がある。
とりあえず、FUJITSU製SATA-HDDを取り付け、HDD1のDドライブ領域を増設したHDD2へ移し、物理的にパーティションを分ける事にした。
ただし増設用HDD取り付け用のステーは付属していないので、ネットで探すか自作する必要がある。今回はあるモノを使い自作した。わかるかな?

結果、HDD1のDドライブに割当たっていた領域分拡張できるので標準のCドライブ容量約46GBを約79GBまで33GBほど拡張する事が出来た。(残りはDtoD領域)
同時に仮想メモリ領域もCドライブからDドライブへと移す。物理的に違うHDDなのでCドライブへのアクセス負荷も減り、速くなる。

ファイル 68-5.jpg

余談だが、この機種はFSBが533MHzで固定されているようなのでデュアルコアCPUを載せようと思ったらT5300が限界である。FSB667MHzのモデルは動作しない。
(たぶん・・自己責任でお願いしますね)

あと、LL850HJのBIOS(526A1000)も入れてみたが難なくアップデート出来た。
ただ、FSBが固定されているのでアップデートのメリットは無し・・(;・∀・)

AMD A6-3650+A75M-HVS ブルースクリーン

AMDから最近発売になったグラフィックスコアを統合したデスクトップ向けAPUのA6-3650を使って新しいPCを組む機会があったのでレポート。

ファイル 67-1.jpg ファイル 67-2.jpg

使ったM/BはAsRock製のA75M-HVSでとにかくコストを抑えた。パーツは以下の通り。

CASE / IN WIN IW-EM002/WOPS
POWER UNIT / KEIAN KT520RS
HDD / WESTERN DIGITAL WD5000AAKX-R
DVD Drive / LITEON IHAS524-T27
Mother Board / ASROCK A75M-HVS
CPU / AMD APU A6-3650
Memory / CFD W3U1333Q-2G

原価3万円+α程度で4コアCPUを使った本体が組める。良い時代になったものですね。
まさに修理屋泣かせです(^_^;)
電源付きの格安ケースなどを使えば、もう少し安くなるので3万円以下でも組むことは出来ると思う。

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BIOSは話題のUEFI対応のモノ。グラフィカルでマウスも使える。
でも所詮は「BIOS」で設定方法は全く同じ。マウスを使うとかえってまどろっこしいし、時間合わせなど分かりにくい所もある。
レトロな人間には必要無いインターフェイスだなあ・・・。

今回、OSはWindows7でなくVistaのUltimate/64bit版をインストールした。
エラーも無くインストールできるだろう・・と思ったら、OSはSP2まで問題なくインストールできたがドライバーのインストールで引っかかってBSOD死のブルースクリーン。

ファイル 67-5.jpg

でも、原因はすぐわかった。
M/Bに添付されているドライバーCDから自動で全てのドライバーをインストールさせると、AHCIドライバーのインストール後(Microsoftのドライバーと入れ替わった後)に再起動がかかるが、1度の再起動ではOS側がまだドライブを正常に使用できる状態でないのにもかかわらず、インストールプログラムが他のドライバーの自動インストールを続けようとする為にブルースクリーンになる。
本来はドライブ認識後にもう一度再起動しないとダメなはず。Vista固有の問題なのかもしれないが・・・。

解決策は、個別にドライバーをインストールすればよい。もしくはOSインストール時に、あらかじめAMD製のドライバーを読み込ませてしまえば良い。(XPのF6と同じ)
横着は厳禁なのです。