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LX50X/D DigitalTVBox 起動に失敗

FUJITSU製地デジTVチューナー内蔵の一体型PCで、他の同シリーズ同様、電源ユニットの不具合で起動しなくなるトラブルの多い機種。

LXシリーズの仕様はこちらからどうぞ

今回も電源の修理で持ち込まれ、PCは起動するようになったが、地デジも見られなくなってしまったので一緒に修理できないかという相談。

チューナーボードはPIXELAのOEMだろう。
エラーメッセージは「起動に失敗しました。ご使用の機種をお確かめ下さい。」と表示され、DigitalTVBoxが起動しない。

ファイル 86-1.jpg

リカバリー後に、ソフトのアップデータをDLし、摘要してもエラー症状が変わらない。デバイスマネージャーからもボードは正常に認識されエラーは無い。
OEM製品なので、純正品かどうか起動時にBIOSのDMI情報をチェックしに行っている感じだが、BIOSには・・

ファイル 86-2.jpg

なんだこりゃ?あ然
ゼロのオンパレード!

これがソフトの起動しない原因かどうかは分からないが、BIOSを書き換えてもベンダー情報はゼロのまま。
試しにレジストリのシステム情報も書き換えてみたが、再起動するとNullに戻ってしまう・・当たり前か・。滝汗
富士通のサポートサイトを見ても、このエラーに関しての情報は無いようだ。

という事で、無責任だが今回はお手上げの状態・・。
手間隙を掛けるより、別のチューナーボードを入れた方が良い気がする。

コンシュマー向けVistaのサポートも2017年まで延長された事だし、まだまだ使える機種なのでメーカーに早く対応してもらいたいトラブルでした。

Linkstation データ復旧・サルベージ

今や一般的に家庭でも手軽に使われているネットワークストレージ(NAS)デバイス。BuffaloのLinkStationシリーズはその最たるモデルだろう。
私も個人的に玄人志向の玄箱(KURO-BOX)とHD-LANシリーズを未だに使っている。

最近のモデルは知らないが、数年前のモデル(HD-LANシリーズなど)は電源部分がかなり熱くなり、それが原因で基板が損傷しNASにアクセス出来なくなったり、HDDがクラッシュしてしまうケースが多い。

ファイル 85-1.jpg

この写真の場合も、お世辞にも精密機器にとって良い環境で使われていたものではなく、土埃で排気ファンがダメになり加熱してクラッシュしてしまったもの。

元々の設計が良くない?様で、かなり熱が筐体内にこもってしまう。後々のトラブルを避けるためにも、この手の小型の外部ストレージデバイスは電源部分がACアダプターなどで本体とは別になっているタイプをオススメする。

データ復旧に関しては、HDDのPCB(基板)が生きていれば一般的にKnoppixなどにマウントしてファイルをコピーすれば良い。
ただし、日本語ファイル名が付いたファイルは文字化けしてしまいコピー出来ない場合もあるが、これもsamba.confを書き換えれば回避できる。

ファイル 85-2.jpg

最近ではWindowsにLinuxやMacのファイルシステムをマウントできるソフトウェアもあるので、一般的にはこちらのほうが簡単だろう。
今回はWindows上でxfsファイルシステムをマウントしてファイル復旧をした。日本語名ファイルも問題無く認識してコピーが可能。

もはや論理障害程度では修理屋は必要無いということでしょうか・びっくり

Dimension5150C 熱暴走

あっという間に2月に突入。ブログを更新しなきゃと思いつつ、筆不精も手伝って久しぶりの投稿です。1月は「これ」と言った面白い修理作業も少なく、平穏無事な忙しい日々を送っていました。

今回は熱暴走を起こしてクラッシュした5150Cの改造作業。
玄人志向のHD5450ボードを取り付けようとして、OSがクラッシュしてしまったので見て欲しいという案件。

Dimension5150C カタログ

このPCはNetBurst系CPU向けにBTX規格で設計された筐体なので、フロントの吸気口が埃で塞がれてしまうとケース内が高温になり、一発で電源が落ちて最悪OSがクラッシュしてしまう可能性がある。

ファイル 84-1.jpg

追加で他のCPUに交換ができないか・・と言う相談も頂いた。
Intel945自体はCore2/65nmアーキテクチャに対応している。だが、この機種はBIOSで制限をかけているのでPrescottまでしか搭載できない。

現在はPentiumD/820が付いているが、これ以上の発熱は筐体に無理があるし、CedarMill/D0ステッピングのP4が動作したとしても、発熱は抑えられるが処理能力は下がると思うのでCPU換装は諦めて頂くことにした。

ファイル 84-2.jpg

極力コストを掛けないでという要望だったので、OSをXPからVista Businessに変更(これはお客様のご意向です)、メモリを2GBまで増設、HD5450を取り付けして終了。

そうそう、作業の際に電源ユニットを分解して不思議に思った事があった。
この電源、冷却用に付いているファンの取付方向が逆ではないのだろうか??

通常は外部に排気する方向になっていると思う、でも、この電源ユニットの場合、リヤから吸気してケース内に排気する仕様になっている。

BTXの設計指針をみると、「2つのファンで吸気」とは書いてあるが、電源ファンの向きについて特に謳ってはいない。熱いケース内にわざわざ発熱パーツから熱風を送るのは如何なものだろう・・

試しに、逆方向にファンを付け直して動作させてみると、かなり熱い温風が電源ユニットから外に排気されるので、個人的にはこの方が明らかにシステムの為には良いと思う。

まあ、元々この大きさの筐体でNetBurst系のCPUを使うこと自体に無理があるけど・・。

hp ProLiant ML110 G4 メモリー交換

いつもお世話になっているOA商社さんからの修理依頼。
hpのエントリーサーバー機でSATAのRAIDボードSmartArrayE200でRAID1が組まれている。

HP ProLiant ML110 G4 仕様

症状はBIOS画面の後で再起動がかかってしまうという症状。

ファイル 83-1.jpg

いつもながら法人さんの修理は気を使う。データの保護が最優先なので・・。
症状からするとハード障害には間違いないので、とりあえずRAIDカード他を外しハード構成を最小限の状態にしてからメモリチェックから始めると早速エラーが発見された。

ファイル 83-2.jpg

メモリはDDR2/ECC付きSamsung製モジュールのデュアルチャンネル動作で512MB×2の1GBを搭載している。
エラーを出しているのは1枚だけだが、サーバー機ということもあり2枚一緒にKingstone製ECCモジュールと交換、BIOSも無事起動した。

ファイル 83-3.jpg

修理とは関係ないが、修理に持ち込まれるタワー型モデルで2台以上のHDDが取付けられているモデルは必ずと言っていい程、取り付けスペースに余裕があるのにHDDが密着して取り付けられている。(一枚目の写真)

発熱する部品としては好ましくない取り付け方なので、必ずコントローラー基板側の下には空気の流れるスペースを取るようにしたい。

ファイル 83-4.jpg

今回も5インチベイに余裕があったのでHDD同士を密着させないよう空間を作るためメインドライブを移動した。(最後の写真)
ちょっとした気遣いだが、こういう事がパーツの寿命を伸ばすのに繋がる。

BIBLO NB18CAK IGP320M 再リフロー

皆様、あけましておめでとうございます。

昨年度は多くのお客様から修理のご依頼を頂き、とても感謝しています。
本年も誠意のある修理作業をしてまいりますので、宜しくお願い致します。

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さて、2012年度の投稿第一弾は、月並みになってきた感のある再リフローだ。
修理したのは2003年春モデル・AMDプラットフォームのBIBLO/NBシリーズ。
今回修理した機種はシリーズ後発のモデルの様で、カタログには掲載されていない。

FMV BIBLO NBシリーズ仕様

CPUがAthlonXP1600+から1800+に変更されている。モデル番号通りという所かな。
症状は毎度おなじみ、電源は入るがCPUファン以外の反応が全くない状態。

ATIとNVIDIA製のチップセットでこの症状の時は、殆どチップセットの半田クラックと考えて間違い無いだろう。
分解して行くとキーボード下に古いコーヒーをこぼした跡があったがM/Bまでは達していなかったので原因からは除外。

ファイル 82-1.jpg ファイル 82-2.jpg

症状からノースのIGP320Mが逝っている可能性が大きいので再リフロー作業をし、仮組みで電源をいれてみると無事BIOSがあがった。

ファイル 82-3.jpg ファイル 82-4.jpg

サウスブリッジは懐かしのAli製M1535だ。その右横にあるのがFUJITSU独自のACPI制御チップ。

余談だが、他社製、又はOEMバージョンのWindowsをクリーンインストールすると「不明なデバイス」としてこのACPIデバイスが表示されてしまい、悩む事がある。
富士通のUSサイトから単体でこのチップのドライバーがダウンロード出来るので覚えておくと良い。

最後にハンダ剥離再発防止のためIGPの熱対策を行った。

ファイル 82-5.jpg

元からキーボード下の鉄製フレームの一部がIGPの上に被さる様に折り曲げてあるが1~2mmの隙間がありIGPに直接接触していない。
本来ならばIGPに密着させて、熱を逃がす構造なのではないかと思う(推測です)

大した放熱は無いと思うが、念の為IGPと鉄板の隙間にアルミシートを押し込み密着させ、振動で動かないようにシリコングリスを流し込み固定した。

この状態で暫く負荷動作させてみたが、熱がうまく伝わってフレームの鉄板が暖かくなる。これにて作業終了。

再リフロー修理の場合、作業の後に出来る限り原因部分の放熱・冷却対策をしておかないと、かなりの確率で再発の可能性があるので注意したほうが良い。