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dynabook B351 水濡れ 起動しない

今月は何故か多いのが、飲み物をこぼし起動しなくなり何とかして欲しいという修理案件。
今回のDynabookのメーカー修理の見積りは、M/B交換で6万だったそうだ。汗

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零したのはジュース系等?らしい。塩分が多くないのが救いになるか?
とりあえずM/Bを洗浄剤で洗い流した後十分に乾燥させる。

ファイル 92-3.jpg

キーボードは交換することになったが、無事に起動することが出来た。

飲み物や液体をPCに零した時には、とにかく直ぐにACアダプターを抜いてバッテリーを外す事が最優先。

その後に、乾燥させないようにラップで包むか密閉出来るビニールに入れ、早急に近くの修理専門業者に持ち込むことが望ましい。
間違っても「電源が入るかな?」などと思ってまた起動させようとは思わないで欲しい。

特に「塩分を含んだ飲み物や汁物」は「甘い飲み物」よりリスクが高い。
これはイオンの導電率に関係することだが、排気ガス測定機器で有名な堀場製作所のサイトを見て頂ければ、ご存じなかった方でも何となく解って頂けるはず。

カップラーメンを食べながらノートPCを操作するのは厳禁なのです。♪

VAIO VGN-SZ53B 画面に縦線が入る

2007年に発売されたCore2Duo/T5500+945Express搭載のVistaモデル。
VGAチップは別途NVIDIA GeForceGo 7400を積んでいて、動作モードによって945のVGAと切り替えて動作するらしい。

スペックはこちらから

ファイル 91-1.jpg ファイル 91-2.jpg

Vistaはブルースクリーンで起動しない。BIOSは設定画面に入れるが赤い縦線が入る状態。(写真参照)
マザーボードはご覧のとおり、所狭しと、オンボードチップがひしめき合っている。4層基板なのかな?
左側の排熱ファン部分のヒートパイプの下がNVIDIA7400で、CPUは右側の裏側に付いている。

原因はGPUの半田クラックは確実で、再リフローの修理をする。
かなり他の半導体が隣接して取り付けられているので、マスキングは丁寧に時間を掛けた。

ファイル 91-3.jpg ファイル 91-4.jpg

再リフロー後は、無事に起動して縦線は出なくなった。

持ち込まれた時には、お客様がリカバリーをしようとして途中でブルースクリーンになり断念した状態だったので、再度DtoDインストールをしなおした。

ファイル 91-5.jpg

修理をしていて感じたのだが、この機種はメンテナンス性が最悪。
パーツのレイアウトやケーブルの引き回し方、コネクターの位置などなど、分解していても手順をキチンと覚えておかないと、組み直した後にビスが必ず余ってしまう。
まあ、ちゃんと記録しないで分解する私に責任があるが・・汗

Antec Aria AR300 電源ユニット修理

Antec製キューブ型MicroATXケース「Aria」に付いている300W出力の電源ユニット。モデル番号はAR300。
CPUファンに当たる部分がカットされている特殊形状で、通常規格の電源では置き換えが出来ないという理由で修理する事になった。
電源ボタンを押しても無反応の状態。

ファイル 89-1.jpg

特殊法人さんが光学機器メーカーから購入した特注PCらしく、解析ソフト等がインストールされ、検査機器接続用のシリアルボードなども増設されている。
MBは珍しいIntel製D101GGCでCPUはPen4の630(530かな?)だ。
うーん。どっちにしても厳しそう。ドクロ

分解してみると、酷いもんだ。
ツェナーダイオードは焼損し、チップ抵抗も飛んでいる・・汗
おまけにランドが浮いて剥がれてる・・うぇーん

ファイル 89-2.jpg ファイル 89-3.jpg

その他にも、5VSBの平滑コンデンサーを始め、周辺部の電解コンデンサーも全滅で交換。
幸いなことに剥がれたランドは浮いていただけで、まだパターンに繋がっている状態。1層基板なので何とか修復が出来た。

ファイル 89-4.jpg

交換したのは下記のパーツ。
焼損したチップ抵抗は余裕のあるモノに変更した。
(手持ちが1Wのものしか無かったので・・)

R29 / 5.6Ω 1206
ZD4 / 1N4746 18V 1W
EC4 / 100μF 50V
EC3 / 22μF 50V
EC6 EC7 / 1000μF 10V

交換後は問題無く起動、復活した。
各電圧は安定しているので問題ないと思われる。
どうやら、この電源はCWTのOEMのようだ。Antecで作っているものではないらしい。他のAntecの製品も自社でなくCWT製なのか?滝汗

ファイル 89-5.jpg

動作試験中の写真。ブルーのLEDイルミネーションがとても綺麗。
ケースもしっかりとアルミ製で作られていて、剛性がある。
かなり静かなPCが組める感じのケースだ。

Hitachi DK23EA-60 ヘッドクラッシュ

ヘッドが移動するカックン音がするだけで、ファイルシステム領域を読み込めない状態のHDD。
かなり厳しい物理障害だが、BIOSからは認識されているので何とかなるかも知れないと言う事でデータ復旧作業を受けさせて頂いた。

データを救い出せるチャンスは「1度限り」と思って間違いない状態。
ちなみにこのHDDは60GBの容量で、プラッタは40G×2枚/3ヘッドの構成になっている。

ファイル 88-1.jpg

データ復旧ソフトが$MFTを読みに行く瞬間にヘッドに「喝」を入れると、何とかアクセスするようになる。♪
このカツを入れるタイミングが重要なポイントなのです。汗

HDDデータ復旧作業中の動画です。

個人フォルダは全てデータ復旧が出来たのが不幸中の幸い。
ファイル名が取得できずに名前が文字化けしたファイルもあったが、データ自体は大丈夫だった。

シーク音を聞いて分かって頂けると思うが、この後このHDDは完全に逝ってしまいました。…

ECS 945GCT-M 電源が入らない

多くの中小PCメーカー(ショップブランドなど)で採用されていたECSのOEM版マザーボード。
当然ECSからも正規品として発売されていたが、今回の修理品はMouseComputer製のNJ-SL4432Bというノジマ電気向けBTOモデルで使われていたもの。

ファイル 87-1.jpg

これは正規品の画像。
電源を入れても無反応ということで修理に持ち込まれた。

パッと見てもチップセット/PCIバス周りのコンデンサーが2本膨らんでいたが、これが原因で無反応とは思えない・・?
バラしていくと、VRM出力側のコンデンサー(Toshin 4V/680μF)が4本下側から抜けている。
CPUクーラーの下に隠れているので外からは見えない。まして防爆弁パターンが無く下側から抜けて爆発してるので尚さら判らない。
これじゃあVRMコントローラーの保護回路が働いて無反応になるわけだ・汗

ファイル 87-2.jpg

出力側のコンデンサーはアルミ電解4V/680μFが4本と固体電解560μFが2本の変則的な構成。
おそらくコストと高さの制限(ヒートシンクに当たる)の為だと思うが・・。
ボード上には8Φ×2と6Φ×1の空パターンがあり設計上はここにも680μFが付く事になっているようだ。

ファイル 87-3.jpg

さて、コンデンサー交換・・と行きたかったが、困ったのは高さ制限。
ボード表面から10mmまでが限界かな・・。かと言ってこんなボード(失礼)に固体をつけるのもアホらしい。
っていうか、固体でも思ったような規格/サイズが無い。うぇーん

考えた挙句、Suncon6.3V/820μF×6を取り付け、コンデンサに当たる部分のヒートシンクを平ヤスリで削る方法を取った。

ファイル 87-4.jpg

中々の出来栄え。インテリでも、思った以上に大変な作業でした。
CPUはCore2/E4400なので削っても放熱に関しては全く問題ないと思う。

最近はTK製コンデンサーの不良交換が多いので、念のために入力側のコンデンサー(TK製16V/1800μF)もSuncon製に交換した。

ちなみにVRM(PWM)コントローラーはISL6312で4フェーズ対応。
ただ、1系統はPWM信号の出力だけでMOS-FETドライバーは別途必要みたい。
実質3フェーズで使うチップなのだろう。

ファイル 87-5.jpg

各フェーズのハイサイド/ローサイドはMOS-FET×2パラで構成されていて、各チップの負荷を下げているようだ。
面実装せず直立で付けられているのが安物という感じ・。蒼ざめ